クレジットカードの便利さには、「その時に現金の持ち合わせがなくても”購入”することができる」、そして「高額の買い物は”分割払い”にすることができる」というものがあります。さらにはオンラインでのクレジットカード情報の利用でネットショッピングがさらに便利なものになったり、利用額に応じた「ポイント」が付与されるということもメリットとして挙げられます。ですが、それらを凌ぐ利便性のひとつとして、「リボ払い」というものがあります。

この「リボ払い」は、「リボルビング方式支払い」の略です。リボルビング方式とは、ある一定額ずつ返済していく方式です。通常の分割払いでは、購入した金額を任意の月で割った分に利息分を加えたものが毎月の返済額となるのですが、このリボルビング払いでは、返済残高に応じて固定額が設定され、その金額ずつ返済していくという方式になります。返済残高は、カード会社や契約しているプランにもよりますが、およそ20万円までで5,000円ずつ、50万円までで1万5,000円から2万円、それ以上は毎月3万円ずつという具合に段階が設定されています。

カードでの支払い時に「リボルビングで」と店員に伝えれば、購入時にこれは「リボルビング方式の支払い」という風に請求情報が付きます。この「リボにした分」は通常の利用分とは違う返済方式の枠組みの中に加えられるということです。例えば光熱費もクレジットカードでの支払いにしていた場合、その分とは別にリボルビングの支払い分が加えられる、ということになります。

リボルビング支払いの便利さの本質は、「支払い額を調整できる」という点にあります。クレジットカードを使って何か買い物をする月があってもなくても、返済額が残っている場合一定額が徴収されるのです。これがただの「分割払い」だと、「購入」単位で月賦が組まれることになります。それぞれの月賦は最初に設定した回数の分割を経て消化されていきます。これが重なると、いわゆるカードの返済が大変、ということになってしまうのです。リボ払いを上手に活用すると、そのような事態を防げることが多いのではないでしょうか。

さらに、リボ払いの利便性はそれだけではありません。例えば、購入する際には「一括で」と言ったはずの支払いをあとからリボにできたりもするのです。これは俗に「あとリボ」と呼ばれる機能です。

あとリボを用いることで、その付きのクレジットカードの支払い額を完全に制御することができます。「少し使いすぎた」という時、口座の残金が心もとないときなどに、利用明細単位でリボに変換したり、あるいは支払う金額をすべてリボにしてしまうといったことも可能になります。カードの支払いは当然利用した分だけ発生しますから、使いすぎると必ず「しっぺ返し」が来るのです。ですが、リペルビングの機能を使うことによってその返済負担を月々にならすことが可能になります。

これも利用者の利便性、返済負担を軽減して「クレジットカードをもっと身近にしよう」という目的の機能です。ですが、単純に支払いの先延ばしに過ぎないということは認識しておきたいものです。月々の負担を平均的にするだけですから、返済額は変わらないのです。